ママとこどものおうち英語

英語習得は「おうち英語」がいちばん!

日本語特有の表現を英語にしよう|訳すときのたった1つのコツとは

日本語にはあいまいな表現やややこしい言い回しが多いですよね。

それらを英語にするとき、どのように訳していますか?

実は気をつけるべきことはただ1つ、直訳せず本当に伝えたいことを英語にすること。

このたった1つのコツを掴むだけで、日本語特有の表現もスムーズに英訳することができるようになります。

 

 

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英語と日本語は直訳をしない

まず最初に、日本語と英語はまったく別の言語であり、言語ルールや文法、発音、何に関しても正反対。

正直言って、英語と日本語は仲良くできない言語同士です。 

日本語特有の表現を英語にしたいとき気をつけるべきことは、「直訳しないこと」に限ります。

これだけ気をつけながら、難しい日本語を英語にスムーズに訳していきましょう。

 

中高で習う英語の知識を持ったままだととても偏った認識が抜けず、日本語に訳したときほんの一部の意味しか浮かんでこなくなってしまいます。 

Good という単語1つにしても、基本的な意味は「良い」だけれど、実はあまり良くないときにも使われたり、可もなく不可もなくという場合にも使われたりします。

常に直訳をしてしまうのはNG!英語と日本語は完全に切り離して考えるようにしましょう。

 

英語に訳しづらい!クセの強い日本語6選

おうち英語でもよく使うのに、日本語のクセが強すぎて英語に訳せない!というお声の多い表現をご紹介していきます。

 

1. 「よろしくね」

いろいろな場面で使えるけれど、便利がゆえに英語に訳しづらい代表的な日本語。 

様々な使い道があるからこそ、なおさら直訳してしまうのは危険なんです。

いろいろな「よろしくね」の使い道に合わせて、上手に英語に置き換えてみましょう。

 

パターン1. 「はじめまして」という意味

「はじめまして、よろしくね」という意味で「よろしくね」を使いたいとき。

これを英語にするのは意外とシンプル。

一度は聞いたことのある言い回しばかりだと思います。 

  Nice meeting you.
  Pleasure to meet you.
  Great to meet you.

中学英語で習うような単純なあいさつ表現でOK。

もしもう一言付け加えたい場合、その時に相手に感じたことをそのまま英訳してみましょう。

  I hope we can become good friends!(良いお友達になれたらうれしい!)
  I'm sure we can get along.(わたしたち、仲良くなれそうだね)

こういうふうにストレートな表現を付け加えるだけで、より気持ちのこもった言葉になります。

  

余談ですが、SNSのプロフィールで「よろしくお願いします!」という一文そのまま英語にしたかったのか、Thank you in advance! と書かれているページを時々目にします。

この Thank you in advance! は、人に何かをお願いするときに「じゃ、よろしく!」という意味で使う用法に近いので、「はじめまして、よろしく」という意味ではなくなってしまいます。  

in advance! は「前もって」という意味なので、Thank you in advance は「先にお礼言っとくね!」みたいな意味で「よろしく」というふうに訳されるよ

 

 

 

 

 

パターン2. 「これお願いね」という意味

お願いするときにも「よろしくね」をよく使いますよね。

ここでも直訳はせず、「よろしくね」という一言から結局何が言いたいのかを考えてみましょう。

  やっておいてもらえる?
  忙しいのに悪いね
  ありがとう

こういった言葉をぎゅっと凝縮したのが、ここでの「よろしくね」であることが多いと思います。

つまりこの場合でも、それらを英語に直すことで解決するのです。  

  Would you mind if I ask you to 〇〇?(〇〇をお願いしても差し支えございませんでしょうか?)
  It will be great if you can accept this.(これをお願いできたらとても助かるのですが)
  I know you're busy, but I'm sorry to ask this to you.(忙しいのにこんなことお願いしてすみません)

「よろしくね」ほど便利で、なのに明確な意味が伝わりづらく、いろいろな思いが凝縮された一言は英語になかなか存在しません。

それゆえ、「よろしくね」に縛られずに思ったことをそのまま英訳するのが一番手っ取り早いのです。

  

ごめんね、よろしく~💦っていうニュアンスで伝えたかったら、I'm very sorry! I will definitely buy you some lunch next time!(本当ごめんね、今度ランチおごるから~!!)なんていうふうに、全然違った訳し方でもOK!

 

パターン3. 「よろしくお願いいたします」という意味

ビジネスシーンで使うことの多い形の「よろしく」になりますが、ここでも「自分が相手に一番伝えたいこと」を英語にするというシンプルなコミュニケーション方法が一番大切であり、求められることでもあります。  

  I am very appreciate your cooperation.(ご協力に感謝いたします)
  It will be wonderful if you can work on this issue with us.(我々と一緒に本件を進めてくださればとても嬉しいです)

というふうに、「よろしくお願いいたします」に込められた思いや願いを英語に訳す、というシンプルな作業から始めてみましょう。

  

そして、前述した「in advance」を付加した形もここでは役立つ表現となります。 

  Thank you very much in advance.(よろしくお願いいたします)

日本人がサラッと使う「ではよろしくお願いいたします~」に一番近い表現かもしれませんね。

「前もって、あらかじめ」という意味を持つ「in advance」を付けて Thank you と伝えることで、「前もってお礼だけ言わせてください」というニュアンスで相手に伝わります。

    

「よろしく」という表現があまりにも便利だから、深く考えずに乱用してしまいがち。
英語にしてみることで「よろしく」という日本語にどういう意味が込められているのか、どういう気持ちで使う言葉なのかを改めて考えることができるね。

 

2. 「お邪魔します/お邪魔しました」

自分を「邪魔者」として下げる表現「お邪魔します/お邪魔しました」。

日本人の国民性が如実に表れる言い回しですね。

この場合も、正しい言い方はとてもシンプル。

 

  お邪魔します
  招待されたとき:Thank you for inviting me.
  招待されてなくても:Thank you for having me.
  突然お邪魔してしまったとき:I hope I'm not bothering you.

 

  お邪魔しました
  招待されたとき:Thank you for inviting me.
  招待されてなくても:Thank you for having me.
  突然お邪魔してしまったとき:I hope I didn't bother you.

 

Invite(招く)という動詞を使っているものは、文字通り招待されたときに「今日は呼んでくれてありがとう」という意味で伝えられるもの。

Invite の代わりに Have という動詞を使っているものは、シチュエーションは選ばず「家に入れてくれてありがとう」 という気持ちを含みます。  

ホームステイの経験がある人は、ホストファミリーに「Thank you for having me!」という言葉を使って「ホームステイさせてくれてありがとう!」という思いを伝えたことがある人もいるのでは?

  

そして、最後の Bother(邪魔する)という動詞を使っているものは、「お忙しいところ、邪魔してないといいんだけど」というニュアンスが含まれます。

日本人が使う「お邪魔します」「お邪魔しました」とよく似た感覚で使うことができる表現。 

低姿勢で丁寧な印象を受けますね。

 

日本人が自分のことを「邪魔者」と表現し、人の家に入る時にもへりくだっている一方、英語では「招いてくれてありがとう!」という明るい表現に変わります。 

文化の違いが言葉に現れていて、それぞれの国民性を感じますね。

 

3.「ないわけではないんだけど」(否定の繰り返し)

日本人でも時々解釈を間違えることのある、否定形を繰り返す表現

直球で言ってもらえる方が分かりやすいんだけど…なんて思ってしまうこともありますよね。

これは、ド直球に言うと英語に訳さない方がいいです。  

理由は、単純に伝わりにくいから。

こういう言い回しも日本人の控えめな国民性が生み出した回りくどい表現。

わが家のおうち英語でも、こういった表現は避けています。

 

  ないわけではない
  ある

  思わないこともない
  思う

  悪いわけではないけど良いともいえないのかもしれない
  良いところも悪いところもある

 

このように、英語にするときは白黒はっきりした言い方を心がけましょう。

 

わたし自身日本生まれ日本育ちなので、日本語だとあいまいな表現を使うことはあります。
子ども達も日本人としてそういう言葉遣いをするのは問題ないですが、英語を話すときははっきり伝えるスイッチが入るといいなと思っています。

 

 

 

 

 

4. 「大丈夫」

"若者言葉"と言われている代表的な「大丈夫」。  

とりあえずの返事で言っておけば無難で、Yes の意味も No の意味も持っていて、どんな相手にも使えて、本当に便利な言葉です。

英語ではここまでオールマイティーな表現はなかなかありません。

その中でも、It's okay. I'm good. が一番ニュアンスが近いものになります。

Do you want another cup of water?(お水のおかわり要る?) と聞かれたら、It's okay.(大丈夫)  と答えれば会話は成立します。

 

では、 Are we gonna go shopping today?(今日お買い物に出かけない?) だったらどうでしょう?  

この場合に、日本語でよくある「いや、大丈夫(=行かない)」とやんわり断る返事をしたい場合、先ほどの It's okay. を使うと真逆の意味になってしまうのです。  

英語では、Yes! と答えた後に否定形を使うことはできない(意味が通らなくなる)ので、肯定なら買い物に行くし、否定なら行かない。それぐらいシンプルな構造です。

  

よって、Are we gonna go shopping today?(今日お買い物に出かけない?) に対し、「行かない」という意味を含んだ「大丈夫」を言いたい場合はシンプルに!はっきりと!No と返事をすることが必要。

It's okay. では、「OK! 行こうよ」という意味になってしまうことを頭に入れておいてくださいね。

はっきりと No! を言いづらい…という場合に、少しやんわりした表現をご紹介します。  

  No, I don't think so.
  Hmm I don't think we are.

直訳すると「私はそう思わない」という意味なのですが、No と言いたいときによく使う便利な表現の1つです。 

No, I'm not going. とか No, I don't wanna go. よりもやわらかい言い方で、「うーん、私は行きたいとは思わないかな」「私は…行かないかも」というニュアンスで使えます。

 

5. 「ちゃんと」

これもよく使うけれども、なかなか本質が伝わりづらい言葉の1つですよね。  

特に子どもに対して「ちゃんと」と言っても、「ちゃんとってどれくらい?」と素朴な疑問が浮かぶことでしょう。

英語でも Properly, Rightly, Well など「ちゃんと」や「しっかり」という意味を持つ言葉はあります。

しかし、日常的に「ちゃんと」という意味でこれらの副詞を使うことはほとんどありません。

日本語の「ちゃんと」を直訳すると使いたくなってしまう気持ちも分かるのですが、あまりに不自然な会話になってしまうのです。

  

たとえば、日本語だとついつい言ってしまうこんな言葉。   

「ちゃんと片付けなさい」

「ちゃんと起きなさい」

「ちゃんと着なさい」   

わが家では基本、子どもたちとの会話は英語なので、こういうときはこんなフレーズを使っています。   

Put back everything in the right place.(正しい場所に片付けなさい)

You have to get up when I wake you at 7:00.(お母さんが7:00に起こしたときに起きなさい)

Don't play with your clothes and wear them now.(洋服で遊んでないで着なさい)

英語で「ちゃんと」を意味する Properly, Rightly, Well を用いることはほとんどなく、何をちゃんとやってほしいのか、何に気を付けるのかを具体的に説明しましょう。

赤文字にしたところが日本語の「ちゃんと」に成り代わる部分。何をちゃんとしてほしいのか、子どもにも分かりやすく説明することを常に心がけています。

 

おかげで、日本語でついクセづいていた「ちゃんと」というあいまい言葉をほとんど使わなくなり、代わりにどうしてほしいのか詳しく子どもに要求することができるようになりました。
子どもも理解しやすく、状況もスムーズに変わる…いいことづくしです!

  

6. 「気をつけてね」

ふわっとした日本語の代表格「気をつけてね」。

出かけるときに言うのは定番ですが、食事中にも言ったり、はさみを使っているときにも言ったりします。

文脈で理解してねと相手に丸投げしているようで、究極のあいまい言葉だなと感じます。

さて、そんな「気をつけて」という表現、わが家でのおうち英語ではどういう訳し方をしているのかご紹介していきます。

  

パターン1. 「行ってらっしゃい」という意味

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  Enjoy your day!(よい1日を!)
  Have fun.(楽しんでね)
  Take care.(気をつけてね)

3番目の「Take care」が一番近い意味になり、別れ際のあいさつ代わりに使われる表現です。

わたしたちは日本語に慣れ親しんでいるので、「気をつけて」の一言にいろいろな注意喚起や愛情がこもっていることも理解できます。

それでも相手が子どもだと、もっと具体的に伝えなければいけない場面もあるのです。

行き先がはっきりしているときは、それに合わせて「気をつけてほしいこと」をストレートに伝えるとなお良いでしょう。

 

登校なら、

  Have a good day with friends!(友達と楽しく過ごしてね!)
  Study hard and have a good day!(良い1日にしてね!勉強もするのよw)
  Don't rush and careful.(あまり急がないようにね)

  

道路を渡った先の公園に遊びに行くなら、

  Make sure to look left and right before crossing the street!(道路を渡る前に、右左をよく見るんだよ!)
  You are not supposed to play with balls at the park, okay?(公園ではボール遊びしちゃダメだよ!)
  Come home around noon.(お昼ごろには帰って来てね)

こんな感じで、行き先や通る道に合わせた「こういうことに気をつけてね」をその都度伝えるのが一番、英語として伝わりやすいです。

  

パターン2.「こぼさないでね」という意味

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食事中によく言う「気をつけて」も、何に気をつけてほしいのか具体的に伝えてみましょう。  

  Hold your bowl with your both hands.(両手でお椀持って)
  You are gonna spill it!(こぼすよ)

  Careful not to spill it.(こぼさないようにね)
  You have to hold your plate with the left hand or you are gonna knock it over!(左手でお皿押さえないとひっくり返すよ!)

「気をつけて」に匹敵するオールマイティーな言葉が英語にないからこそ、何に気をつけるのか明確に説明する必要性が出てきて、コミュニケーションがより円滑になります。

    

パターン3.「ケガをしないように」という意味

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子どもがはさみなどを使っているときにもサラッと「気をつけてよ」と言いながら見守ることが多いですが、そんなときにもどうしてほしいかちゃんと英語にしてみてください。

  Careful not to cut your fingers.(指切らないようにね)
  Can you hold the scissor right way?(ちゃんと持てる?)

危ない場面だからこそあいまいな表現は避け、どんなことに気をつけるべきなのか明確に言葉にすることがとても大切です。

 

 

 

 

 

おわりに

日本語特有の意味を持つ言葉を英語にするには、「訳す」というより「本当に伝えたいことを言葉にする」という意識が大切です。

そのためにも、日本語と英語はまったく別の言語だと切り離して考えるようにしましょう。

特に日本文化の性質上、曖昧な表現やややこしい言い回しが多いです。

それをそのまま英語にするのは難儀。

一度日本語で思い浮かべたものを脳内で翻訳し…というひと手間をなくし、伝えたいことをそのまま英語にできる英語脳を鍛える練習にもなりますよ。