わたしたちには「母国語」が存在し、コミュニケーションや思考にその母国語を使って生きていきます。
母国語はたいていパパママが話す言葉や住んでいる国の公用語になることが多いので、子ども達はごく自然に言葉を習得し、使いこなせるようになっていきます。
では、母国語以外の言語を使いこなせるようになるのは不可能なのでしょうか?
今日はそんな母国語以外の言語を習得したいときの3つの基本についてお話していきたいと思います。
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言語習得の基本中の基本3項目
母国語以外の言語習得に必要な基本は3つ。
わたしがその3つに気がついたのは、子ども達に対しておうち英語をスタートしたのと同時に自分も韓国語の学習を始めたことがきっかけでした。
自分は分かるけれど子ども達はまだよく知らない言語(英語)を扱うのと同時に、自分もまったく知らない言語(韓国語)を始めたことで、母国語以外の言語を効率よく自然に習得するにはどんなことが必要なのか?が見えてくるようになりました。
1. 同じ言葉を繰り返し使うこと
言語習得の基本はインプットですが、理解できないレベルの音源をひたすらかけ流しているのは効果的といえません。
ポイントは、同じ言葉を繰り返しインプットし続けること。
同じ言葉を繰り返しインプットすることで、突然何らかのタイミングでそれが聞き取れるようになる瞬間があります。
これは言語学習をしている人であれば経験したことがあると思うのですが、何の前触れもなく突然聞き取れるようになるという、本人が一番驚く現象なんです。
そしてまたしばらくすると、今度はその言葉が口から出てくるようになります。
膨大な量のインプットを行って、アウトプットにつながるという流れです。
聞いて聞いて聞いて、やっと口からポロッと出てくるようになるまで、同じ言葉を繰り返しインプットし続ける作業というのは、言語習得に必須プロセスです。
とはいえ、1つの単語だけを繰り返し聞き続けるという作業では先が見えませんよね。
そこで、洋画や海外ドラマの同じエピソードを繰り返し見るという方法がとてもおすすめです。
何度も見ていくうちに話の展開も覚えてきて、次にこういうセリフが来るというのも記憶し始めると思います。
セリフを想定できるようになっている時点で、少なくともそのセリフを習得する一歩手前まで来ているのです。
もちろん、難易度によっては字幕をつけて見る方法もあり!
聞き取れる + 意味も分かる、というダブル効果を狙うことができます。
聞き取れるセリフが増えてきたら、次はそれを口まねしてみると、アウトプットにつながっていきます。
せっかく映画やドラマを見ているなら俳優さんの話し方や表情まで真似してみると、よりその言語らしい発音や使い方まで習得することができ効率的です。
聞き取れていないうちに次のエピソードにどんどん進んでいくより、同じエピソードを繰り返し見るプロセスを踏むほうが言語習得の近道です。
2. 母国語方式で習得すること
言語習得には、守るべき順番があります。
それが「母国語方式」。
文字通り、母国語を習得するのと同じ順番で言語習得をする方法です。
その順番は決まっていて、
聞く → 話す → 読む → 書く というもの。
子どもが言葉を習得していくのと同じ順番に当たるので、母国語方式と呼ばれています。
母国語以外の言語を勉強し始めるとき、だいたいの人が簡単な単語練習から取り掛かるのではないでしょうか。
小学生の漢字練習帳のごとく、使う頻度の高そうな単語をひたすら書いて覚える…
実はこの勉強法、全然頭に入っていかないんです。
仮にいくつか覚えたとしても、実際の会話で頭に浮かんでくるかと問われると、全く使い物にならない覚え方をしていることを痛感しますよね。
一方で、子どもは読み書きができないはずなのにペラペラと言葉を話します。
家族や先生、お友達と遊びながら楽しく言葉を覚えていくので途中でやめたくなることもなく、意欲や自信がどんどん湧いてくる…
そんな、子どもが実践している方法が一番自然で効果があるのではないかと感じます。
3. 子どもは「柔軟性」大人な「努力量」
子どもが言葉を覚えていく過程を参考に、母国語方式で習得しようとお話しましたが、実は大人と子どもでは大きく違う点があります。
それが、子どもの柔軟性に大人はかなわないということ。
そして、大人の努力量に子どもはかなわないということです。
言うまでもなく、子どもは柔軟です。
脳も心も、考え方すべてが柔軟で、言葉通り「可能性の塊」です。
世の酸いも甘いも知り、妥協や建前も学んできたわたしたち大人には真似できるものではありません。
子どもの持つ柔軟性、スポンジのような吸収力、そして意欲と自信があれば、母国語以外の言葉を習得するのもそう難しくないのです。
英語は幼少期から!と言われているのも、これが理由だよね
というわけで、子どもと同じ感覚で言語を学ぼうとしても明らかに子どもの方が伸びは早く、大人はあっという間に置いていかれてしまうのです。
前の項目でご紹介した母国語方式の順番「聞く → 話す → 読む → 書く」を地道にこなすよりも、ひと手間加えて大人用の方法にアレンジしていきましょう。
それが、大人と子どもの大きな違いとなる2つ目、大人の努力量に子どもはかなわないということです。
「聞く → 話す → 読む → 書く」を「聞く&読む → 話す → 書く」という上級者ver.に変えてみましょう。
子どもと同じ感覚でいても追い抜かれる未来は目に見えています。
それなら子どもの何倍も努力すればいいわけです。
「聞くこと」と「読むこと」は、違うように見えますがどちらもインプット作業なので、同時進行でも混乱せずスムーズに継続できる方法でもあります。
単語や文章を聞きながら視覚でも確認して、確実に結び付けながら頭に植え付けていきましょう。
そして、大人が子どもに勝てる「努力量」のもう1つの例が、試験を受けまくること。
勉強が思うように進んでいなくても、受かるかどうか不安でも、とりあえず先に申し込みだけしてお金を支払ってしまうのです。
そうすることで、否が応でも勉強しますよね。
お金を無駄にしたくないし、どうせやるなら受かりたいという心理を利用するというわけです。
これが、子どもにはできない自分を追い込んで無理やりレベルを上げるというドSな勉強法。
子どもはまだ意思決定が十分にできないことから、置かれた環境に頼りながら言葉を覚えていく必要があります。
親が幼稚園に決めれば幼稚園に行き、保育園に決めれば保育園に行く。
そこを自分で決める子どもはあまりいないのではないかと思います。
しかし、わたしたち大人はその環境さえも自分でコントロールすることができます。
置かれた環境でできることだけをマイペースにしていくのではなく、前もって試験に申し込んでおくなどの状況を変える行動が意欲次第でできるのが大人の強み!
子どもに勝てない「柔軟性」を、こちらは「努力量」でカバーしていこう!負けないゼ!
まとめ
今回は、言語習得の基本を3つまとめました。
- 同じ言葉を使い続けること
- 母国語形式で習得すること
- 子どもは「柔軟性」大人は「努力量」
母国語方式という言葉があるように、正しい順番で言語を習得することが必要不可欠と考えられており、子どものようにすんなりとそれができれば理想的なのですが、年齢を重ねるにつれてそれが難しくなっていくのも事実。
そこを大人の言語学習でどのようにカバーできるか、自分の第3言語学習の経験を踏まえて考えてみました。