ママとこどものおうち英語

英語習得は「おうち英語」がいちばん!

【驚きの結果】日本語と英語の「言語発達」について調べてみたら

子育てに励むパパママに朗報!

実は、子どもにとっては日本語より英語の方が簡単かもしれません。

この記事でご紹介するのは、日本語と英語の語彙獲得数(習得する単語数のこと)の「目安」と「結果」について。

目安では日本語を話す子どものほうが多くの語彙を獲得すると考えられているのですが、実際には英語を話す子どもが日本語を話す子どもの倍近く語彙を獲得しているのです。

日本語と英語、同じ「一言語」なのにどうしてこんなに差が生まれるのでしょうか?

 

おうち英語をしているパパママ必見です。

 

 

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幼児語の「1語文・2語文・3語文」とは  

よく聞く「1語文・2語文・3語文」とは、幼児期に発話ができるようになっていく過程の「単語数」のこと。

例えば、

ワンワン  1語文

ワンワン/いた  2語文

ワンワンあっちにいた  3語文

というシンプルな数え方をします。

  

英語でも日本語でも「単語単位」でカウントするので、日本語だったらママ(日本語)、英語だったらMommy(英語)は1語文という数え方になり、そこに違いはありません。

ところが冒頭でご紹介した数字のとおり、1歳の子どもが話す単語数は日本語が15~20個、英語がわずか5個と大きな差が生まれることになります。

話し始めの子どもに一体何が起きているのでしょうか?比較してみましょう。  

 

日英の1~3語文の発話を比較

日本語で育っている子どもと、英語で育っている子どもの1~3語文が出てくる年齢や言葉の出方、発達の目安などを簡単にまとめました。

言語は違えど、同じくらいの年齢の子どもが発する言葉なのに、これほど大きな差が生じていることに驚きました。

 

日英の1語文の発話を比較

日本語
  • 1語文を発し始める年齢:1歳~1歳半
  • 1語文の内容:「マンマ」「ワンワン」「ブーブー」など
  • 1語文の語彙数:15~20

 

英語
  • 1語文を発し始める年齢:1歳
  • 1語文の内容:「Mama(ママ)」「Dada(パパ)」など
  • 1語文の語彙数:5

 

日英の2語文の発話を比較

日本語
  • 2語文を発し始める年齢:1歳半~2歳
  • 2語文の内容:「ママいた」「マンマたべる」「ワンワンあった」など
  • 2語文の語彙数:200

 

英語
  • 2語文を発し始める年齢:1歳の誕生日~2歳
  • 2語文の内容:「My ball」「Car go」など
  • 2語文の語彙数:50

 

日本でも2歳前後が「語彙の爆発期」と言われているように、英語でも同じくらいの年齢で急激に語彙数が伸びるのだとか。

日英ともに、2語文といっても言葉自体は断片的。

パパママでも時々理解できない発話も含まれますが、その半分くらいを理解できる程度なら言語発達としては十分とのことでした。

 

日英の3語文の発話を比較

日本語
  • 3語文を発し始める年齢:2歳半~3歳
  • 3語文の内容:「ママ どこ いった?」など
  • 3語文の語彙数:1500~3000

 

英語
  • 3語文を発し始める年齢:3歳
  • 3語文の内容:「Mom is eating.」など
  • 3語文の語彙数:不明

 

 

 

 

 

日英で差がある理由は「幼児語の数」  

これは諸説あるうちの1つなのですが、日本語には幼児語(ワンワン、ブーブーなど)がとても多いのに対し、英語にはほとんどないという言語事情が関係しているのではないかといわれています。  

つまり、日本語のほうが幼児の習得単語が多いというのは、幼児語もそうでない単語もすべて含んでいるからなのではないかということなんです。  

 

たとえば日本語では、「犬」という単語に対していろいろな呼び方があります。 

  ワンワン
  ワンちゃん
  ワンコ

 

そして、犬が「吠える」という動詞に関しても同じことが言えます。

  吠えているね
  "ワンワン"と言ってるね
  "ガルルル"と言ってるね

  

日本語で育っている子どもはこれだけたくさんの言葉がけをされているので、マスターする単語数が単純に多くなるという見解があるのです。

 

一方、英語はとてもシンプル。

「犬が吠えている」という表現も、

  The dog is barking.

で済ませることができます。

英語には幼児語がなく、大人に使う言葉がけをそのまま子どもに教えています。

幼児語がカウントされないので、必然的に習得する単語数が少ないというのが有力な説のようです。

 

実際の語彙獲得数は真逆の結果に

ここまででご紹介してきた「目安とされている語彙獲得数」は日本語のほうが圧倒的に多かったにもかかわらず、実際には英語を話す子どものほうが発語が多いのだそうです。  

20ヶ月(1歳8ヶ月)の子どもを例に挙げると、日本語を話す子と英語を話す子の語彙数の違いは以下のとおり。 

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*1

英語を話す子どもは、日本語を話す子どものの倍近く語彙数があるのです。

どうしてこんなにも、しかも目安とされているデータと真逆の結果が出ているのでしょうか?

 

上記で、日本語には幼児語があるが英語にはないというお話をしました。 

獲得語彙数の目安だと、この幼児語があるかないかで習得する言語に差が出るとされており、幼児語がある日本語のほうが語彙獲得数が多くなると考えられているのですが、実際には幼児語がない英語のほうがより多くの発語を促せるのだそうです。

 

幼児語を用いて子どもに語りかける日本語は、「犬」を表す単語が「ワンワン」「ワンちゃん」「ワンコ」など幼児語を含めて様々なのに対し英語では「Dog」のみ、もしくは「Doggie」などもともとの単語を少しもじった程度の呼び方。

幼児語は子どもに伝わりやすいような語呂合わせや音になっていますが、ある程度の年齢になったら幼児語を卒業しなければいけないというデメリットも。

 

DoggieをDogに直すのは簡単そうだけど、「ワンワン」と呼んでいたものを突然「犬だよ」と言われてもなかなか理解が追いつかないよね…

 

お分かりいただけるように、日本語での語りかけは一貫性がありません。

そのせいで単語とそのモノを頭の中で関連付けることが難しくなり、言葉を習得するスピードも緩やかなのではないかと考えられています。 

一方、英語ではほとんど全てのモノに一貫した呼び方がされているので子どもにも分かりやすい。

 

そういうわけで、日英の獲得語彙数にこれほどの差をつけてしまっているのが日本語話者の「幼児語での語りかけ」ではないかと言われているのです。 

わたしが参考にした資料によると(*2、幼児語を使って子どもに語りかける親は日本語話者26%、英語話者だと8%しかいないのだそうですが、これには日英でのコミュニケーションに対する価値観の違いも関連しています。

 

アメリカの親が極力幼児語を用いずに語りかけをするのは、子どもの言語能力を育てるため。

一方で日本の親は言語能力よりもコミュニケーションを濃密に取ろうとするという研究結果が出ているのです。

子どもに伝わりやすい幼児語を使う日本の育児には、そういう背景もあるのですね。

 

 

 

 

 

まとめ

今回の調査は、おうち英語に励む一家庭として衝撃的な結果となりました。

  • 日英の獲得語彙数の目安は日本語のほうが多いのに、実際には英語話者のほうが多くの単語を獲得している
  • その理由は日本語特有の「幼児語」が関係している
  • 日本語に幼児語が多いのはコミュニケーションを重要視しているからで、英語に幼児語が少ないのは言語発達を重要視しているから

幼児語が語彙の獲得に影響を及ぼしていることももちろんですが、その背景に「子育てで何を重要視するか」が関係していたことにも驚きましたね。

 

親子のコミュニケーションはもちろん大事。そのために幼児語をたくさん使って、子どもとの会話を楽しむことはとても素敵な育児の1つです。

しかし、言語発達を重視したい!幼児語じゃなくてもコミュニケーションは取れる!というパパママは、これを機におうち英語を始めてみてもいいかもしれませんね。

 

 

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